忍者ブログ
   タビノキヲク
[32]  [31]  [30]  [29]  [28]  [27]  [26]  [25]  [24]  [23]  [22
「K」が「お嬢さん」に対して抱いている恋心を知った「私」・・・
そんな「私」は「K」よりも早く、そして「K」の知らぬ間に
事を運ぶべく覚悟を決め、「奥さん」に娘さんが欲しい旨伝えると
「奥さん」はあっさり承知し、娘が帰ってきたらすぐ話そう
ということになりました。
しかし「私」は居てもたってもいられなくなり、表へ出たのです。

そうしてまた坂の下でお嬢さんに行き合いました。

「私」が住んでいたのは
蒟蒻閻魔を抜けて細い坂路を上って宅へ帰りました。
とあることから、「お嬢さん」と会ったのは
その坂の下だと思います。
その坂がどれだか分かりませんが
恐らく坂を下って右に曲がって春日通りに
出たんだと思います。
なので、始点は『富坂下』としましょう。


突然ですが、ある晴れた日
「夏目漱石こころの旅」をしてきました。
自宅から自転車で約1時間
富坂下に到着です―

私は「ええ癒りました、癒りました」と答えて、
ずんずん水道橋の方へ曲ってしまいました。


春日通りを100mくらい行くと、
白山通りとぶつかりますので、右折します。

  

私は猿楽町から神保町の通りへ出て、小川町の方へ曲りました。

水道橋を越えてそのまままっすぐ行くと
靖国通りとぶつかる、神保町の交差点です。



直進もつまらないので、猿楽町をふらついてみましょう。

 
↑写真で見ると何てことない坂道ですが・・・

 

実は結構急な上り坂です。
しかも皀角坂と書いてサイカチザカ
って読めないし。
ここには駿河台大学法科大学院や
東京デザイナー学院があります。
坂道通学、大変ね~・・・。

駿台法科をまがって少し行くと
女坂
という何とも色っぽい名前の階段があります。

ええ。

階段

です。

その歴史は案外浅く、1924年だとか。
っていうか途中に家が建ってることが、すごい。

  

踊り場があって、途中で小休止できるようになっているのが女坂。
対する男坂は一直線だそうです。さすが、男前だ・・・。

寄り道終了。靖国通りを目指して進むと・・・

 
↑猿楽町々會詰所 保存建物だそうです。

 ↓たしかこの辺


大きな地図で見る


さ、そんなこんなで
白山通りと靖国通りがぶつかる
神保町の交差点に来ました。
小川町に向かうため、左折します。

  

ちなみに神保町駅付近の商店街(屋根つき)は
グリューネアレーといいます。
何故ゲンルマン風?と思いつつ
小さな商店街、がんばれ!!

 
↑小川町の交差点に到着です。

私はとうとう万世橋を渡って、

万世橋へは、もうちょっと先の
須田町交差点を左折します。

  
↑現代の万世橋は電脳街への入口・・・。
 そして万世橋から名をとった、肉の万世・・・。

明神(みょうじん)の坂を上がって、

 

昌平橋経由で来たので、 明神坂下交差点を左折します。

 
↑左に湯島聖堂、右に神田明神。

本郷台(ほんごうだい)へ来て、 

現在、本郷台という地名なし。
でもまぁ、~台という名の通り台地なのでしょう。
よくわかりませんが
とりあえず本郷三丁目辺りまで行きます。

それからまた菊坂を下りて、

本郷三丁目の交差点を少し行くと
左に、非常にゆるい坂道があります。

 

これが菊坂。
樋口一葉ゆかりの地域でもあります。
というわけで、ここでもちょっと寄り道します。

脇道の坂を上ると、風情のある民家や旅館が・・・。
戦前まで、この辺りには下宿屋が多かったという
ここは梨木坂。
都会では珍しいくらいの静寂に包まれていました。
それと、
鳳明館』という旅館に泊まってみたくなりました。

   
↑昔は何が見えたんだろう。
 今は
 後楽園の観覧車が見えるよ・・・。

  

樋口一葉が一時期住んでいた辺りは、今も人々が日常生活を送っています。
この井戸で水を汲んでいたのでしょう。
生活の足しに、と通った伊勢屋質店は、昭和57年に廃業しました。

しまいに小石川の谷へ下りたのです。

やがて菊坂下に到着。左折します。
白山通り、西片交差点を渡ってまっすぐ行くと
蒟蒻閻魔(源覚寺)があります。
「小石川の谷」とやらが、どこだかわからなかったので
終点は、蒟蒻閻魔にしてしまいました(^_^;)
谷というくらいだから坂の下だろう・・・。
(テキトーだな、おいっ)

 

私の歩いた距離はこの三区に跨がって、
いびつな円を描いたともいわれるでしょうが、
私はこの長い散歩の間ほとんどKの事を考えなかったのです。


この行程が長い、というのは自覚していたんですね。
とっても遠い道のりでしたよ。
いかに悶々としてたかが伺える「いびつな円」の
こころの旅でした。

おしまい

夏目漱石の『こころ』が読みたい方は⇒コチラ青空文庫

拍手

PR
Profile
Name:eki-Hbf
「今」が「その時」! 行きたいなら、行っちゃいなYO!
search
忍者ブログ [PR]